スポット参戦の元王者ローブが5年ぶりに勝利! WRC2018 第12戦ラリー・デ・エスパーニャ

©️Redbull ●2013年に引退したローブが、現役ドライバーを抑えて勝利。さすがの貫禄を見せつけた!

 

WRC2018 Rd.12 54th Rally RACC Catalunya-Costa Daurada 2018
Day1,2

初日グラベル、あとはターマックのミックス路面

かつてはオールターマックで開催されていた、ラリー・カタルニア。最近では、シーズン唯一のミックスサーフェイス(グラベルとターマックの混在)ラリーとして知られるようになっている。今年も例年同様、初日のデイ2のみグラベルを走り、デイ3と4は伝統の高速ターマックで争われる。

今年もサービスパークは地中海に面した観光地サロウのテーマパーク、ポートアベンチュラに置かれた。デイ2の終わりには、たったの75分でマシンをグラベル仕様からターマック仕様へ変更する、神業のようなサービス光景が見られる。

このラリーの見どころはなんといっても、チャンピオンシップの争いだ。ドライバーズタイトルはヌービル(ヒュンダイ)を筆頭に、オジェ(フォード)、タナック(トヨタ)の3人全員にチャンピオンの可能性が残されている。1位ヌービルと3位タナックのポイント差は21ポイントだ。

©️Redbull ●チャンピオン争いは三つ巴。左からタナック(トヨタ)、オジェ(フォード)、ヌービル(ヒュンダイ)

そしてマニュファクチャラーズ争いは、トヨタが後半戦の好調さをキープしトップを独走中。ヒュンダイとの争いに決着をつけられるか。両者のポイント差は20ポイントついている。

参戦クルーにも注目の名前が並んでいる。WRカークラスには、シトロエンの3台に9度のチャンピオン、セバスチャン・ローブが参加。プライベーターでは、ジムカーナやラリークロスで有名なケン・ブロックもフォード フィエスタWRCで参戦する。そしてWRC2クラスには、VWの新車「ポロ GTI R5」がデビュー。これを2003年のチャンピオン、ペター・ソルベルグが走らせる。WRC2クラスには期待の若武者、勝田貴元もエントリーしている。

©️VW ●ポロGTI R5。R5のニューカマーで、VWモータースポーツがWRカーで培った技術を投入したカスタマーマシン。もうすでに十数台、注文が入っているという。近い将来、世界中のラリーイベントで見ることになるかもしれない
©️VW ●スバルファンには懐かしい、スバル最後のチャンピオンでもあるペター・ソルベルグ。いまはWRX(世界ラリークロス選手権)でVWポロを操り大活躍している

 

タナックが好調ぶりを発揮

スタート前に行われたシェイクダウンで、選手権リーダーのヌービルが横転するというアクシデントもあったが、スタート前には修復。ラリーは無事に全クルーがスタートを切る。

初日デイ1は、サロウから北東へ100kmあまり走ったカタルニア地方の中心地バルセロナの市街地で行われるスーパーSSのみ。3.2kmのショートステージを走行した翌日から、ラリーは本格的なスタートを迎える。

デイ2は午前に3本、午後に午前の3ステージをリピートするグラベルの6ステージ。SS4と7にはラリー最長38.85kmのステージも待ち受ける。ほかのグラベルラリー同様、出走順が早いほど路面の掃除役となり不利になる。この日は選手権の順位どおりのスタート順となり、リーダーのヌービルと2位のオジェはなかなかタイムが上がらない。

©️Redbull ●3番手と決していい出走順ではなかったが、タナックの絶好調はまだ続いているようだ。あっという間に後続へ20秒以上の差をつけてしまった

そんななか、3番手スタートのタナックが速さを見せる。SS3で首位に立つと、後続との差をぐんぐん広げ始めた。デイ2最終のSS7が終わった時点で26.8秒もの差を築く。2位にはラトバラ(トヨタ)がつけていたが、続くSS4でパンクに見舞われ後退。代わりに初の母国優勝を狙うソルド(ヒュンダイ)が2位に入っている。

©️Redbull ●経験豊富なソルドだが、地元スペインの勝利はまだない。夢をかなえるため、いい位置で走っていたのだが……
©️Redbull ●オジェはヌービルとともに路面の掃除役になってしまい、タイムが伸びない

ジムカーナのオリジナルビデオで有名な、ケン・ブロックは派手な走りで観客を沸かせていたが、SS7でコースオフ。リタイアとなってしまった。

©️Redbull ●SS1、バルセロナ市街地でのケン・ブロック。1回転ターンで観客を沸かせていた

 

WRC2クラスの勝田貴元はSS6でコースオフ。翌日からラリー2規定による再出走へまわることとなった。

©️TGR ●勝田貴元は、今季の最終戦へ。カタルニアは2回目の挑戦だったが、SS6でコースオフしてしまう

デイ2終了時 総合順位
1. O・タナック(トヨタ)     1h34m27.4s
2. D・ソルド(ヒュンダイ)    +26.8s
3. E・エヴァンス(フォード)   +29.7s
4. S・ローブ(シトロエン)    +30.2s
5. J・ラトバラ(トヨタ)     +37.6s
6. A・ミケルセン(ヒュンダイ)  +39.1s

↓ラトバラの痛々しいパンク。