〈主査インタビュー〉ロードスター生誕30周年記念車に込めた思い、そして次世代モデルの話

●NDロードスター登場時はチーフデザイナーとして、現在は開発主査も兼ねる中山 雅氏

マツダは2月7日、シカゴオートショーにてロードスター生誕30周年記念モデルを世界初披露した。と同時に、ソフトトップとRFを合わせて世界限定3000台をシリアルナンバー入りで発売すると発表。この特別なロードスターに関して、現在同モデルの開発主査兼チーフデザイナーを務める中山 雅氏に話を聞いた。

世界限定3000台

中山 今日は、よろしくお願いします。

―― こちらこそよろしくお願いします。しかしこの30周年のステッカー、かっこいいですね。

中山 マークって大事だなと思っていて。社内で企画書を作るときも、まずマークを考えるんですね。そして企画書の上には必ずマークを。そうすると、みんなそこに気持ちを集約できるというか。ロードスター25周年のときにも作ったのですが、日本では使ってくれたんですが、グローバルで使われなくて。それはちょっと寂しいなと思ってました。

この30周年のマークは、この企画が始まる前からデザインの拠点を総動員して、世界中でコンペをして作ったデザインです。もちろん会社の承認を取って、公式のものとしてリリースしています。なので、由緒正しいもので、かっこいいのは当たり前です(笑)。見ていただくとただの四角ではなくて、ちょっと角が丸いのがわかります。これは、NAのリトラのフタです。上から見ると、ちょっと角が丸いんですね。これ、NAユーザーならピンときます。

●ロードスター30周年を記念して作られたマーク
●30周年記年のマークは、NAロードスターのリトラクタブルヘッドライトのフタの形をしている。四隅のうち、ひとつだけが丸いのが特徴

―― 中山さんらしいですね!

中山 というわけで今回の限定車のお話。意外に社内でも、30年分の限定車を知らないんですね。ざっとこれまでの限定車を並べた資料をマツダの経営者に見せて、「毎年これだけの限定車を出してますよ」と。「10周年、20周年、そして25周年もちゃんと出してますよ」と説明しました。これはファンのみなさんはご存知であり、30周年も何かしら出るに違いないと思っている。そしてファンミーティングに行けば必ず聞かれますと。「こんないっぱいあったんじゃのう!」というのが経営者の第一印象でした。

ちなみに10周年のボディカラーに関しては、専用色のブルーを塗りました。これは工場にある既存色で、ロードスターには使っていなかった色を持ってきましたよと。25周年の赤いやつは、もともとマツダが第6世代と呼ばれているクルマにしか塗らないと決めていた色を持ってきた。じつはこのときの企画にボクは絡んでまして、提案した企画3つのなかの1つです。次世代の先取り、というコンセプトでした。つまり、10年も20年も25年も、未来志向というか、その時代の一番いい色をもってきましょうよという限定車。特に過去のことを振り返っただとか、そういうのはなかった。今年は25周年の次、30周年なんですが、その間に大きなイベントがありました。100万台達成ですね。100万台記念を経たうえでの、今回の記念車。100万台ご愛顧への感謝も込めたい。単純に未来志向だけではなくて、感謝もテーマに入れましょうよと。

 

●ロードスター100万台生産を記念して、世界各国のファンがそのボディにサインをした

 

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