ADAS普及でフロントガラスが高価に。社外品でも純正同等の生駒商事「ブレーキアシスト用フロントガラス」とは?

ふだんその存在を意識することはほとんどないが、ガラスはクルマを安全・快適に走らせるために必要な重要保安部品だ。近年、特にフロントガラスは先進安全装備の拡充などにより、より高い精度と確かな品質が求められている。それだけに、「交換は純正品が絶対!」と思っている人も少なくないはず。そんなあなたにこそ知ってほしい。最新社外品の“侮れない実力”を!

ADAS普及でフロントガラス交換費用がかさむ

自動ブレーキアシストに代表されるADAS(先進運転支援システム)が広く普及し、ガラス越しに先行車や歩行者、障害物を捉えるカメラやセンサーの動作に影響を及ぼすフロントガラスは、これまでにも増して高い品質と精度が求められる。

ゆえに、ADAS搭載車用のフロントガラスは高価。飛び石などで破損し交換を余儀なくされた場合、ユーザーにとっては痛い出費になる。

契約内容によっては、保険を使うと翌年の等級が下がる(保険料が上がる)こともあり、自己負担でフロントガラスを交換するユーザーは多い。そこで純正品以外の選択肢として注目されているのが社外品だ。

●軽自動車からトラックまで「ぶつからないクルマ」を目指して採用が進むADAS。その核となるのが、先行車や歩行者、障害物を捉えるセンサーカメラだ。カメラの認識性能を左右するフロントガラスには高い精度とクオリティが求められる

自動車用ガラスや関連部品の輸入・販売を行う生駒商事では、海外大手メーカーと協力してADAS搭載車用のフロントガラスを開発。軽自動車からトラックまで幅広い国産車に対応する。

生産を手がけるのは自動車用ガラスで世界最大規模のシェアを誇るFUYAO(フヤオ)社。創業は1987年と比較的新しいが、豊富な実績と高い技術力でメルセデス・ベンツやBMWなど欧州プレミアムブランドを筆頭に、世界各国の自動車メーカーに純正供給している。

●1987年の創業からわずか32年で世界規模の自動車ガラスメーカーに成長したFUYAOグループ。年間2億枚の自動車用ガラスを製造・販売し、2017年の世界マーケットシェアは25%以上を誇る

国産車ではホンダのNボックスやNワン、日産NV350キャラバンなどの自動ブレーキアシスト搭載車に純正採用。日本工業規格(JIS)をはじめ、欧州規格(Eマーク)や米国規格(ASマーク)など各国の自動車ガラス規格にも合格する安心感と信頼感がFUYAOブランドのセールスポイントだ。

肝心の性能は純正品と変わらず。「クルマの眼」となるカメラやセンサーが正常に作動するように、ガラスの構成、厚み、透過率を純正品と同等の数値で設計。開発過程では日本の第三者機関でデータを計測し、実車を使い動作確認を行っている。

●ガラスの構成や厚み、透過率などを純正品と同等のスペックで設計したうえで、日本の第三者機関に依頼し実車を使ったテストを、さまざまな条件下で実施。ブレーキサポートなどADASの各機能が正常に作動することを確認している

ガラス自体の品質と安全が担保されているのはもちろん、ガラスにカメラやセンサーを取り付けるためのブラケットも付属。純正ガラスのブラケットを流用・移設するなどの手間がいらず、作業時間を短縮できる。

●カメラをガラスに固定するためのブラケットは部品単体では入手できない。純正ガラスからの移設など面倒な作業を省くため、あらかじめ装着済みとした。保安基準で定められた可視光透過率やボカシ幅をクリアしているので車検も問題ナシ

ラインアップは約120種類(対応車種は公式ウェブサイトに掲載:www.ikm.co.jp)。合わせガラスの内側に極薄の金属膜を多層コーティングして断熱性を高めた「コートテクト」も一部の車種で選べる。純正と同等の品質と性能を備えながら財布にも優しいフロントガラス。交換後に必須となるエーミング(ADASの作動確認と補正作業)の工賃まで含めると「コスパのよさ」がいっそう際立つはずだ。

●Nボックスの純正フロントガラス。FYのロゴと日本工業規格JIS 、ホンダのHマークがメーカー純正の証。社外品となるウインドシールドには自動車メーカーの刻印は入らないが、品質と性能は純正と同等だ

東京ビッグサイトで開催された「第17回国際オートアフターマーケットEXPO2019」にも出展した生駒商事。ADAS用社外フロントガラス用は、軽自動車からミニバン、中型トラックの日のレンジャーなど車種を問わずラインアップを拡充。ほかにも断熱に優れた高機能ガラス「コートテクト」も設定。補修用フロントガラスを扱う生駒商事では、横浜港と博多港に隣接した商品管理センターで専任スタッフが全アイテムの検品を入念に行い、入出荷を効率的に管理。即日出荷も可能な物流体制を整えている。

●赤外線90%、紫外線99.9%をカットする断熱ガラス「コートテクト」のデモカー。コンフォートブルーの輝きがカッコイイ
●「ADAS付き車のガラスは高価という概念を払拭する商品です」と語ってくれた生駒商事営業部の松崎亨紀さん

〈文=湯目由明 写真=佐藤正巳〉