連載「密着! TCRジャパン」第3回 屈指のエアロマシン、ホンダ シビック タイプR TCR

2019年から日本でも始まったTCRのリポート連載「密着! TCRジャパン」。第3回目は前回のVWゴルフに続きマシン解説第2弾。TCRジャパンシリーズ参戦車両の中で唯一の日本車、ホンダシビックを、おなじみ高橋 学カメラマンが詳細写真とともに解説してくれるぞ。

じつはTCR車両としては2代目

すでに第2世代に突入しているシビックのTCRマシンは、先代FK2型も公認車両として登録されていて2017年のスーパー耐久シリーズ(S耐)にも参戦していましたので、その走りを目にした人もいるのではないでしょうか。2018年以降はS耐も現行のFK8型で参戦していますが、一部車両規定が異なるため同じTCR車両ながらそのままではTCRジャパンシリーズには出場できません。

●先代 FK2型のTCR車両

ホンダシビックのTCRマシンってこんな車です

正式名称はHONDA CIVIC TYPE R FK7/FK8 TCR。その名の通り現行型シビックハッチバックのタイプRがベースです。公認車両リストによると型式にFK7/FK8と併記されていますが今回紹介するモデルは日本で発売されているタイプと同じFK8。ちなみに、製造はイタリアのJASモータースポーツというレーシングファクトリーで行われ、日本では童夢が輸入販売元となっています。全車両、左ハンドルです。

●ベース車のメーターフードの凹凸まで造形に取り込んだインパネ。ステアリングのボタン以外はシンプルにまとまっていて、足元のペダルはまさにレーシングカー

 

●運転席の開口部に取り付けられたカーボンの隔壁はに乗員保護のためのものなので助手席にはない
●センターには各種スイッチ類。ローンチコントロールモードもある

 

TCRジャパンの公式サイトに記載されているスペックは以下の通りです。
排気量   :1984cc
最大出力  :340hp/6200rpm
最大トルク :420Nm/3800rpm
ギヤボックス:パドルシフト付き6速シーケンシャル
最低重量  :1265kg(ドライバー込み)
BoP:エンジンパフォーマンスレベル97.5%、バラスト 0kg、地上高80mm
※BoP=バランス オブ パフォーマンスの略。マシンの性能差を減らすため、FIAが定めた性能調整

インテグラのワンメイクレースをはじめ、さまざまなレースをホンダ車で戦ってきた塩谷烈州選手(No.62 全薬工業withG/MOTION’)によると、フィットをベースにした先代FK2型に比べボディ、足まわりともに、FK8型は大きくポテンシャルアップを果たしているそうです。また、セットアップの幅が広くセッティング次第で結果が大きく左右されるところが、このレースのおもしろさともコメントしてくれました。これは、前回話を伺ったVWゴルフの密山選手とまったく同じ意見。BoPにより厳密にマシン毎の性能調整が行われていながらも、誰が勝つかわからないTCRマシンによるレースのおもしろさの秘密はこのあたりにあるのかもしれませんね。

 

→まだまだ続くよ!