2017/11/29 ニュース

東京うまいものめぐり必携!「ミシュランガイド東京2018」が発売に

料理のおいしさを星の数で表す、赤い表紙のガイドブックとして有名な「ミシュランガイド」。その東京版「ミシュランガイド東京2018」が、2017年12月1日に全国の書店で発売される。11月28日には発表記者会見と出版記念パーティが東京・港区の東京プリンスホテルで開かれた。このガイドブックは、東京の厳選した飲食店・レストランと宿泊施設を紹介。2007年にアジア初となる東京版を発行。11年目を迎える今回は11年連続三つ星の4軒を含む512軒の飲食店・レストランと42軒の宿泊施設が掲載されている。 
[11年連続三つ星の飲食店・レストラン]
かんだ(港区・日本料理)カンテサンス(品川区・フランス料理)ジョエル・ロブション(目黒区・フランス料理)すきやばし 次郎 本店(中央区・寿司)
「ミシュランガイド東京2018」の特徴は次のとおり。・技術レベルが高く、流行の変化が速い土地柄を反映して、新たに82軒が追加された。そのうち23軒に星が付き、59軒がビブグルマン(5000円以下で良質な料理を楽しめる飲食店を評価するマーク)として掲載されている。また、掲載店のうち5軒が昨年よりも高い評価となった。・三つ星は12軒あり、これは昨年と同じ顔ぶれ。卓越した飲食店・レストランであることが裏付けられた形だ。・二つ星は今回2軒が追加された。港区にある中華料理店の「茶禅華」と渋谷区のイノベーティブの「傳」で、2017年にオープンした「茶禅華」は開店初年度に二つ星として評価された。・宿泊施設については、その施設内にあり星やビブグルマンを獲得した飲食店・レストランをページ内でも紹介するようになり、情報がよりわかりやすくなった。
■概要
タイトル:ミシュランガイド東京2018
定価:本体3000円+税(税込み3240円)
発売日:2017年12月1日(地域、書店により異なる場合がある)

クラブミシュランで最新版を限定無料公開!

会員制ミシュランガイド公式webサイト「クラブミシュラン」では2017年12月1日午前10時まで、掲載店舗情報を特別に無料公開しているので、こちらも要チェックだ。
 
●ミシュランタイヤ 代表取締役社長 ポール・ペリニオ氏(左)とミシュランガイド総責任者のマイケル・エリス氏(右)
「ミシュランガイド東京2018」を発行する日本ミシュランタイヤのポール・ペリニオ社長は、「東京は、2020年に2度目のオリンピック開催地として世界の注目を浴びるメトロポリタンであるとともに、アジアで初めてミシュランガイドを発行した地でもあります。過去11年間、ミシュランガイドに変わらぬご愛顧をいただき、本当にありがとうございます。今回も、すばらしいガストロノミーの地・東京を彩る多くの掲載があります。各地から豊かな食材を集め、その良質な食材を創造力豊かな料理人の皆様が真摯に料理し、世界中の美食家を驚き楽しませる。東京を訪れる楽しさのなかに、『食』は大きなウエイトを占めていることでしょう。われわれミシュランタイヤは、タイヤやガイドを通じて旅する喜びをこれからも伝え続け、モビリティに貢献していきます。……最後に、ご旅行の際には、ぜひミシュランタイヤでお出かけください。ありがとうございました。Merci beaucoup!!」とコメントした。また、ミシュランガイド総責任者のマイケル・エリス氏は、「寿司、フレンチ、イタリアン、スパニッシュ、天ぷら、居酒屋など、東京の食の魅力は計り知れません。このバラエティ豊かな食のセレクションこそ、ミシュランガイドの星の数で世界一を誇るガストロノミー都市・東京を象徴しています。ビブグルマンではなく、一つ星でラーメン店が掲載されているのも東京ならではの魅力と言えるでしょう。東京の食の限りない可能性は、この地の卓越した料理人や食を楽しむすべての皆様に支えられています。東京は、これからも刺激的な食体験を提供してくれると確信しています」と語った。
 
©MICHELIN  ●出版記念パーティでは、三つ星の評価で掲載される飲食店・レストランの料理人・シェフが紹介された
 

NEXT:ミシュランガイドの基礎知識!?

100年の歴史。モビリティの向上のために

ミシュランガイドの歴史は古く、ミシュランが1895年に空気入りの自動車用タイヤを開発に着手してまもなくの1900年8月に初版がフランスで発行された。当初、収録されていたのはタイヤの使い方や修理方法、自動車修理工場のリスト、ガソリンスタンド、ホテルやレストランなどドライバーのために必要な実用的な情報だった。ちなみにフランスでは2500台程度しかクルマが走っていなかったそう。アンドレとエドワールのミシュラン兄弟が目指したのは、自動車の活用を促進するとともに、タイヤ市場を発展させていくために、旅をより安全で楽しいものにする、モビリティの向上だった。これは現在も、タイヤはもちろん、ミシュランの地図やガイドブックなどの各種刊行物を含めた共通の目標になっているという。海外版のミシュランガイド第一弾は1904年のベルギー版。1911年に欧州を網羅したガイドブックが完成した。1926年に「おいしい料理を星の数で表す」評価方法がスタート。ミシュランガイドは瞬く間に美食ガイドの代表格となった。2006年に北米へ進出。ニューヨーク版を発行。翌年にサンフランシスコ、ラスベガス版を加えた。アジアで初となる東京版もこの年に発行された。その後、香港・マカオ版やリオデジャネイロ・サンパウロ版、シンガポール版、上海版、ソウル版など、現在29カ国にまで掲載エリアを拡大している。さらに2017年12月にバンコク版を加えることで30カ国でミシュランガイドが発行されることになる。日本では2009年に国内2番目となる京都・大阪版が発行され、東京版とともに毎年発行されている。2012年以降は特別版として、北海道版、広島版、福岡・佐賀版、橫浜・川崎・湘南版、兵庫版、富山・石川(金沢)版、奈良版が相次いで登場。2017年は5月に「ミシュランガイド北海道2017特別版」、7月に「ミシュランガイド宮城2017特別版」を発行して、現在日本国内では15エリアをカバーしている。 
©MICHELIN ●手前は過去10回分の東京版。奥は日本各地のもの。右は1900年誕生当時のミシュランガイドの表紙
 

ミシュランガイドの星は料理に対して評価したもの

三つ星レストランなど、ミシュランガイド星の数を飲食店・レストラン全体の評価としているようなイメージがあると思うが、じつは星の数として評価しているのは料理そのものであるという。ミシュランガイドの調査はミシュランの社員であり、ホテルやレストラン業界の専門知識を持つ専任の調査員(フランスでの厳しいトレーニングを受けた)が匿名で行っているという。その際には料理サービスの支払いを一般の人と同じようにすべて自身で支払っている。調査する飲食店の予約も同様だ。詳細な情報の提供を求める場合は、料理の支払いを終えた後に身分を明かすことになっているそうだ。料理の評価基準は世界中で共通。同一の基準で判断することでミシュランの星が世界中どこでも同じ価値を持つのだ。ちなみに調査員はその国に住んでいる人がおもに調査をする。また、他国へ出向いての調査も行うことで、共通の評価基準を保っている。最新版を発行するにあたっては最低1回は調査を行い、前回版と評価に差が出る場合は複数の調査員が評価。調査員、編集長、ガイドブックの総責任者の合議のうえで、その総意に基づいて決定されているという。評価は下記5つの基準において行われる。

・素材の質

・調理技術の高さと味付けの完成度

・料理の独創性

・コストパフォーマンス

・つねに安定した料理全体の一貫性

これらの基準はすべての料理カテゴリーの評価に適用される。店の雰囲気やサービスにかかわりなく、料理そのものに与えられる評価なのだ。■星の意味

・三つ星:そのために旅行する価値のある卓越した料理

・二つ星:遠まわりしてでも訪れる価値のあるすばらしい料理

・一つ星:そのカテゴリーで特においしい料理

上記の星が付かない飲食店・レストランのなかでもコストパフォーマンスが高く上質な料理を提供する飲食店・レストランにはビブグルマンマークが付けられる。ビブグルマンとは、ミシュランのコーポレートキャラクター「ビバンダム」ことミシュランマンの顔のシンボルマークのこと。ビブグルマンのコンセプトの始まりは、1954年のフランス版ガイドに登場した赤い”R(Repas=食事)”マークだった。1992年からはこれに代わり欧州各地のミシュランガイドに「丁寧に作られた質のよい食事を手ごろな価格で提供するレストラン」を示すようになった。1997年にミシュランの象徴である、ミシュランマンの顔を使ってビブグルマンのマークが作られ、以降ビブグルマンは良質な料理を手ごろな価格で楽しめる店を紹介する役目を担っているのだ。これは世界で発行されるほとんどのミシュランガイドで掲載され、海外でも多くの読者に親しまれているマークなのだ。ビブグルマンは、ミシュランガイド東京版と京都・大阪版では5000円以下、その他の特別版では3500円以下で食事ができる店としている。
©MICHELIN
 

快適度を表すシンボルマーク

わかりやすい情報を提供するためにミシュランガイドにはさまざまなシンボルマークを使用している。シンボルマークはたくさんの種類があり、時代や対象国で変化している。快適度の目安として、飲食店・レストランではラーメンのマークとスプーン・フォーク(1〜5対)のマークで表される。ホテルの快適度はホテルの図案(1〜5棟)、旅館は和風建築の図案(旅籠マーク1〜5棟)となっている。ちなみに旅籠マークは日本独自のものだ。その他のマークは、1500円(地域で異なる)以下で食事ができるレストランには「コイン」マーク、星が増えた飲食店・レストランは「ミシュランマンの顔マークで口が上向き矢印」になったもの、新規掲載店は「NEW」が付く。日本らしいシンボルマークとして、温泉、内風呂、共同風呂、庭、靴を脱ぐ、興味深い日本酒というオリジナルマークがある。これらのシンボルマークが赤で表記される場合は、より魅力的なことを表している。 以上のように、ミシュランガイドはつねに進化をしながら、しかし、厳格な基準をもって評価されたものが掲載されているということわかっていただけただろうか。まずは、その評価に値する料理が提供されるかどうか? 「ミシュランガイド東京2018」を手に気になる料理を味わいに出かけてみてはいかがだろう。最後に、ご旅行の際には、ぜひミシュランタイヤでお出かけください。ありがとうございました。Merci beaucoup!!(ポール・ペリニオ社長のコメントを引用) 
ミシュランタイヤTEL:0276-25-4411  http://www.michelin.co.jp
 

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