F1マシンよりもカッコいい!? 来季スーパーフォーミュラのSF19公開

F1より80kgも軽く、ダウンフォースは同等

国内最高峰のフォーミュラレースで、海外からも高い評価を受けているスーパーフォーミュラ。シャシーはワンメイクで行われているのが特徴だが、来季からマシンが一新する。その新車両が7月4日に、富士スピードウエイでお披露目され、テスト走行も同時に行われた。

新シャシーの名前は「SF19」。最初に目にしたとき、どこのF1チームのマシンかと思ったほど驚いた。単純にカッコいい。現在のフォーミュラのトレンドを忠実に取り入れながらも、F1ほど空力付加物が少ない分シンプルで、好印象だ。

このシャシーを手がけたのは、現行車種「SF14」も供給している、イタリアのレーシングコンストラクター「ダラーラ」。現在のF3ではほぼ独占供給となっているほか、北米インディーカーのワンメイクマシンの開発と製作。そして今期速さを見せているF1チーム「ハース」のマシン製作も受け持っている、フォーミュラの名門だ。

マシンの特徴は、SF14から継続するコンセプト「クイック&ライト」をさらに進化させ、ダウンフォースをより多く得られるようにしたデザインだ。ダラーラの担当エンジニアは、「現行F1と比較すると80kg軽量で、ダウンフォースは同レベル」とその高性能ぶりを語っている。

 

●走行前のピットでの様子。テスト走行したのはホンダエンジン搭載車だ

日本のJRP(日本レースプロモーション)からは、コストを抑えるためにSF14との共有部品を増やしつつ、オーバーテイクがしやすいマシンにして欲しい。タイヤサプライヤーの横浜ゴムからは、フロントタイヤを太くしたいと、それぞれ要望があり、限りなくその要望に応えながら製作された。もちろんFIAの安全基準は最優先で考えられているので、それに則りモノコック先端のノーズはSF14に比べてもかなり低められている。

●フロントウイングのフラップは3枚。ノーズはFIAの安全基準により、かなり低く抑えられている
●フロントブレーキ。カーボン製の冷却用のダクトが確認できる

低められたノーズによってモノコック下部への空気な流れは減ってしまうため、失われたダウンフォースはほかで確保した。フロントウイングのフラップを2→3枚に増やしている。そのほかフロア自体を新設計。シャシー下面でのダウンフォースを増やすことによって、後方のタービュランス(前走車によっておきる乱気流)の影響を受けにくく、オーバーテイクもしやすくなっている。

●小さくコンパクトにまとまられたサイドポンツーンは、現代フォーミュラの流行のスタイル。まわりの空力デバイスは最低限だ
●サイドポンツーン前方には、特徴的な形状のウイングを装備する

シェイクダウンを担当した、スーパーフォーミュラ「ドコモ チーム ダンディライアン レーシング」のドライバー野尻智紀は、「ダウンフォースは明らかに向上しているが、SF14とまた違って前後のバランスをとるのが難しくなっている印象。これさえ突き詰めて、ダウンフォースをうまく使って走らせられれば、ものすごく速いと思う。富士の100Rはひょっとしたら全開でいけるかも」と印象を語っている。

●F1に付いているコックピット保護のシステム「ハロ」は導入が見送られた
●現行のSF14同様、小型のシャークフィンは残っている

さらにカッコよさと速さに磨きをかけた、SF19。このマシンでの白熱したバトルが見られるのは、来季2019年のスーパーフォーミュラ開幕戦からだ。世界最高峰のフォーミュラマシンによる戦いが、これから楽しみだ!

●リヤのサスペンションの間から、マフラーが顔を出している。ブレーキのキャリパーは前後ともにブレンボ製
●WECのLMP1車両のように、リヤウイングの上端にLEDを配して、後方からの視認性を高めた

動画では、レースMCのピエール北川氏と、ニスモのエースドライバー松田次生が「カッコいい!」を連呼している。こちらも必見だ!

■SF19 主要諸元
【シャシー】 全長×全幅×全高:5233㎜×1900㎜×960㎜ ホイールベース:3115㎜ 車両重量:660㎏以上 ギヤボックス:リカルド製6速パドルシフトシステム ブレーキ:ブレンボ製キャリパー&カーボンディスク ステアリング:KYB製電動パワーステアリングシステム サスペンション:前プッシュロッド、トーションバースプリング/後プッシュロッド 安全基準:2016 FIA F1セイフティレギュレーションに準拠
【エンジン】2000cc 直4DOHCターボ 405kW(550馬力)以上 ホンダ、トヨタから供給
【タイヤ】ヨコハマ 前270/620R13/後360/620R13


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