ダイハツ「TAFT」は、使い倒せるレジャービークルの素質が十二分にある!【東京オートサロン2020】

●ダイハツ 「TAFTコンセプト」

東京オートサロン2020で世界初披露となったダイハツの軽クロスオーバーのコンセプトモデル「TAFT コンセプト」。2019年末に出展を発表した時点で、2020年央の発売に向けて開発を進行中とアナウンスしていたものだ。

さっそく現車を確認すると、タイヤ&ホイールは社外品でカスタマイズされていたが、それ以外はほぼこのままの姿で発売されるであろう完成度の高さだった。どうやら、タントに続く軽自動車のDNGAプラットフォーム第2弾は、フルモデルチェンジ間近と目されているハイト系の雄「ムーヴ」ではなく、まさかの新タイプとなりそう。

直線基調で構成された外形デザインは、軽クロスオーバーで人気をけん引するスズキ ハスラーの”二番煎じ”とはならない独自の世界観を打ち出す作戦のようだ。

サイドビューは、ルーフラインやサイドウインドー、キャラクターラインなどが前後に水平基調で安定感のある造形としながら、黒樹脂仕様の角張ったクラッディングとタイヤとの隙間感が走破性の高さを予感させる。

フロントフェイスはヘッドライト両端の絞り込みと対比する形でバンパーは全幅寸法ぎりぎりまで広げている。これにより1630mmの全幅もワイド感が際立って見える。ヘッドライトはLED仕様。上下のメッキ加飾は外側に3分割されたクリアランスランプを備えており、リヤコンビランプも同様のデザインを取り入れている。

室内に目を向けると、外形デザインと呼応するかたちで、インパネまわりは水平基調で安定感のあるつくり。随所が角張った造形でまとめられており内外装で統一感を持たせている。メーターもシンプルなアナログ式2眼メーターで、その間にマルチインフォメーションディスプレイを備える。メーター内やエアコン吹き出し口、シフトセレクターまわりなどにオレンジメタリック色のアクセントをあしらっていた。

フロントシートは左右セパレート式で、サイドサポート付きのスポーティタイプ。アクティブな走行シーンにも応えてくれそうだ。シートのグラフィックも特徴的でグレーの濃淡によりグラデーションの効いたグラフィックに、見る角度によってエンボス調のヘキサゴン柄が浮き出てくる仕掛けが施されている。

インテリアで特徴的なのは前席空間と後席空間の色使いの違いだ。前席は日常的に人が乗る空間として落ち着いた黒基調でまとめられている。後席はシートアレンジでさまざまな使用シーンに対応。シートバックを倒せば広い荷室空間を確保できる。使い勝手のいい空間として前席と差別化するためグレー基調を採用。視覚的な空間分けによりアクティブなイメージを作り上げたという。

後席は足元空間も十分で、大人4人で出かけてもくつろぎながら移動できそう。シートバックは5:5分割可倒式で2段階のリクライニング機構付き。格納すればフラットな荷室空間となる。荷室およびシートバック背面は汚れを落としやすい樹脂仕様。アクティブな使用シーンにうれしい装備だ。

前席頭上にはガラスルーフを装備。開口もかなり広い。緑のなかを駆け抜けるときや夜の都会を走行する際にシェードを開ければ、オープンライドな雰囲気を存分に味わえるだろう。

「TAFT コンセプト」はハスラーの追撃手としては少々中途半端感が否めなかったキャスト アクティバに対して、本気で軽クロスオーバーのテッペンを狙ってきていると感じられる出来栄え。

とはいえ、対するハスラーも2019年末に2代目としてフルモデルチェンジを実施。先代同様のかわいらしい丸型のヘッドライトを踏襲しながら曲面を抑えたスクエアなフォルムとしてボクシーかつ室内空間の拡大による使い勝手を向上させている。ライバルを一気に引き離す策を講じたはずだが、意外と接戦となりそうな予感。ともあれ、軽クロスオーバー市場が活性化することは間違いなさそうだ。

〈文と写真=driver@web編集部〉