【TMS2019現地詳細】スズキのワクスポは、新時代のカプチーノか?

クーペ+ワゴン

WAKU(ワク)スポのコンセプトは「家族内でのシェアリング」だという。「おじいさん、お父さん、その子供がワクワクするようなクルマをシェアできたら楽しい」を具現化している。コンパクトボディの特徴は、リヤの形状が変化すること。

WAKUスポ 主要諸元
・全長×全幅×全高=3700mm×1650mm×1430mm
・ホイールベース=2460mm
・パワーユニット=PHEV
・駆動方式=4WD

古くは日産エクサ(2代目。1986年)がキャノピーを交換することでクーペとハッチバックを1台で楽しめた(日本では法規の問題で実現しなかった)。

ワクスポもそれと似たアイデアだが、ワクスポの場合はスイッチひとつでリヤが可変するというのがポイント。おじいさんはいかにもクルマらしいクーペスタイルで乗り、お父さんや子供はスペースがゆったりしたワゴンスタイルで乗ることができる。3世代がシェアリングできるという新しい提案だ。

エクステリアが可変するだけではなく、インパネも好みに応じて変化させられる。フラットにデザインされたインパネの助手席側を、標準仕様ではシンプルな木目調、スポーツモード時には大型モニターに変更してドライビングのための多くの情報が表示されるという。

リヤシートも同じく可変する。クーペ時はルーフの余裕がなくなるため2人乗りがメイン。ワゴン時には十分なヘッドクリアランスが生まれるため、それに合わせてシートがスライドするようになっている。室内空間に合わせてリヤシートが自動スライドするというのも、ボディ形状が変化するクルマらしいところだ。

さらにオープンボディもプラス!?

このコンセプトカーはボディが2タイプに変化。ただコンセプトカーをよく見ると、フロントピラーの上部からルーフに合わせ目が走っていた。デザイナー氏によると、「コンセプトカーのため、このモデルはルーフが開かないが、オープンモデルに可変させることもアイデアとして用意しています」とのことだ。リヤの可変機構もあるためルーフの折り畳み収納というのは難しいだろうが、トップを着脱式にしてタルガ風のオープンボディにするのも可能だろう。

家族内シェアもおもしろいアイデアだが、1台で3パターンに使えるというのは、現在でもニーズがあるように思える。1台買うだけでオープンカーの雰囲気とクーペスタイルを楽しめ、ふだん使いではワゴンとして活躍するというのは、クルマ好きをじつに”ワクワク”させてくれる。なんだかかつてのカプチーノに、ワゴンという使い勝手をプラスしたような魅力もある。コンセプトカーで終わらせたくない1台だ。

〈文=丸山 誠 写真=岡 拓〉