【ニューカー試乗記】ラリーカメラマンが2000km走っても疲れない!? シトロエン C5エアクロス試乗旅行記 

自走でラリー北海道の取材へ

ことの始まりは別件の撮影でC5エアクロスに乗ったこと。都内をほんの少し乗っただけだったんだけど、あまりの良さに久々に「このクルマ、欲しい!」と思ったのがきっかけ。その後、メディア向けの試乗会で再び乗る機会があって良さを再認識しました。長距離を乗ってみたいなぁって思ったときに、「そうだ、ラリー北海道の取材にちょうどいい!」 と思いつき、プジョー・シトロエン・ジャパン広報にお願いしてみたら、なんと快諾。念願の長距離試乗が実現しました。

ラリー北海道はFIAアジアパシフィックラリー選手権(APRC)と全日本ラリー選手権(JRC)の1戦で、帯広で開催されています。最近あまり取材に行っていなくて、昨年はギャラリーとして観戦。愛車のプジョー106で東京から走って行って、ラリーが終わったあとは1週間ほど道内を旅するのが毎年の楽しみでした。最近は時間がなくてそんな旅もできずじまいだったので、久々の北海道クルマ旅に期待が高まります!

●新日本海フェリーの「らべんだあ」は2017年3月に就航した新造船。昔と違って雑魚寝部屋がなくてびっくり

そんなわけで、朝5時に家を出てまずは関越で新潟を目指します。C5エアクロスで高速道路を走るのはこれが初めてでしたが、まず驚いたのが直進安定性と乗り心地。街なかの低速域だとふんわりと優しい足なんだけど、高速道路だとこれが一変。ピシっと締まった感じになります。かといって決して硬いわけじゃなくて、基本はふんわり系。路面のギャップなどの大きな入力にもガチッといなすのではなく、優しくいなす感じ。

これはシトロエンの新たなサスペンション技術、プログレッシブ・ハイドローリック・クッション(PHC)の賜物です。簡単に説明すると、ダンパーの中にもうひとつセカンダリーダンパーが内蔵されていて、そのセカンダリーダンパーがバンプラバーの役目を果たすというもの。通常のバンプラバーだと大きな入力があったときに衝撃が跳ね返ってくるけど、PHCは底突きする前にセカンダリーダンパーが入力を吸収してくれるので、この乗り心地が実現します。この技術はその昔、パリ・ダカール ラリーで活躍したZXラリーレイドに初めて採用。その後のラリー車にも引き継がれて、現在WRCで活躍しているC3 WRCにも採用されている技術とのこと。WRカーの技術を採用したC5エアクロスでラリーの取材へ行くなんて、これも何かの縁ですねえ。

予定通りに新潟のフェリーターミナルに到着。連休前ということもあって乗船待ちのクルマも多めです。係員の誘導で車両甲板に進みます。クルマが多いときは甲板内で切り返す場面もあります。全幅は1850mmと若干広めなんだけど、車両感覚が掴みやすいのと、意外とハンドルが切れるので見た目のわりに取りまわししやすいのが助かりました。大きく見えるけど全長は4500mmなので車幅にさえ慣れればなんてことはありません。これなら北海道の林道でも楽に走れそうな予感。

●連休前とあってクルマは多め。狭い甲板内だけど見切りが良いので不安はナシ

フェリーっていうと昔は携帯の電波も届かなかったので食事→風呂→寝るの繰り返しでした。そんな非日常感が楽しかったのですが、今や陸側ならほぼ電波が繋がってしまいます。なので、ボクは出港と同時に携帯の電源オフ! これで翌朝4時半まで何者にも縛られない自由を得たわけです。といっても、食べて風呂入って寝るだけですが(笑)。

●日本海に沈む夕陽を眺めながらの船旅。何もやることがないのが逆に新鮮です

低気圧の影響もあって若干遅れて小樽に到着。とはいえ外はまだ真っ暗です。まずは朝ごはん、ということでいつも立ち寄ってた港近くのなか卯に行くと、営業時間外。昔は24時間営業だったんですが……。働き方改革め! と思いつつ鱗友朝市へ。ここは早朝から食堂が営業していて、フェリーから下船した足で訪れる人が多い朝市。この日は寒かったので、刺身じゃなくて朝から天ぷら定食を頂きました。港で撮影をしていよいよ帯広を目指しますが、まっすぐ向かうとあまりに早いのでまずは趣味の鉄道写真の撮影、通称「鉄分補給」に向かいます。

●小樽港には翌朝早くに到着。1日を有効に使えるので便利なダイヤです
●フェリーターミナルから10分ほど走った鱗友朝市でまずは朝食
●朝からボリュームたっぷりの天ぷら定食