盲点? 軽スーパーハイトワゴンの助手席、一番狭いクルマはコレだった

軽スーパーハイトワゴンは
後席が特等席だから…?

おもに子育てファミリーがメインターゲットとなる軽スーパーハイトワゴン。子どもの指定席は、たぶんチャイルドシートもしくはジュニアシートを据えた後席のはず。

小学生くらいまで成長すればそれほど気にならないかもしれないが、まだ子どもが乳幼児の場合、気が休まるのは寝ているときくらい。基本は片ときも目が離せないものだ。

そのため最新各車は前席から後席へアプローチしやすいシートアレンジを採用。いずれも前後席のロングスライド機構がカギとなり、N-BOXは助手席の「スーパースライドシート」(EXグレードに装備)、タントは助手席に加え、世界初の「運転席ロングスライドシート」が備わる。

そこで本題。後席を使わず助手席に大人が座った場合、スペース的にどうなのか?ということ。例えば朝、駅まで旦那(奥)さんを送っていくようなシーンだ。

●どれがどの車種かわかりますか…?

というのも、eKクロス スペース(同スペースも)とルークスは、助手席スライドを最後端にしても他車より足元が狭く感じるのだ。正直、「これしか下がらないの!?」という印象すらある。

そこで、eKクロス スペース、タント、N-BOX、スペーシア ギアの助手席を一番下げた際の、インパネと右ひざ頭までの距離を測ってみた。ちなみにテスターの身長は175cm。座高と足の長さを含め、標準的な日本人の体型だ。

eKクロス スペース

N-BOX

タント

スペーシア ギア

■距離の短い順に並べてみると…

eKクロス スペース15.5cm
N-BOX16.0cm
タント16.0cm
スペーシア ギア19.5cm

やはりeKクロス スペースが短い。とはいえ、意外にもたった5㎜だけ。それ以上に狭く感じるのは、大きく張り出したエアコン操作パネルのためだろう。さすがにひざに当たりはしないが、やはり視覚的な圧迫感がある。

数値上、もっとも広かったのはスペーシア ギア。最後端にすると、足(靴)の置き場はフロアの平らな部分のほうが落ち着くほど。足を組んでみても他車より余裕がある。

とはいえ、じつはこの2台…助手席のスライド幅自体はほぼ変わらない。ざっくり言えば、シートの可動域をeKクロス スペースは「前」に、スペーシア ギアは「後ろ」に置いているだけなのだ。

eKクロス スペースは、売りの320㎜後席ロングスライドを最前端にセットすれば、それほど前席を下げなくても後席の子どもに手が届く。その分スライド幅を前に置くことで、後席を倒したときの荷室(奥行き)を稼げる。

●写真はルークス。eKクロス スペースと基本構造は同じだ

一方、スペーシア ギアの後席スライド幅は210㎜と前者に及ばないが、前者より位置を後ろにできる前席スライドを併用することで同等の後席へのアクセス性を確保。ただし、後席を倒し助手席を前端にセットした際の荷室奥行きでeKクロス スペースに劣る、といった具合だ。

●スペーシア

それぞれ一長一短があり用途に合わせて選べばいいと思うが、ここで主眼とした助手席スライドを一番下げたときの広さでは、スペーシア ギアの圧勝となる。

ちなみにeKクロス スペースより5㎜広い同値のN-BOXとタントは、広さ感もほぼ同等。ただし、空調パネルとシフトまわりがカクカクしたデザインのタントより、緩やかな丸みを帯びたN-BOXのほうが視覚的に落ち着いた印象。そんな感覚的なものまで含め順位を付けると、

1位:スペーシア ギア
2位:N-BOX
3位:タント
4位:eKクロス スペース

となる。N-BOXとタントはeK クロス スペースと同様、(スペーシア ギアより)前方向へのシートスライドを重視している。今回テストしたN-BOXは標準シート車だったが、前述の「スーパースライドシート」車であれば他を圧倒。ただし、助手席で足を組んでふんぞり返られても、あまりいい気はしないかも。もちろん人にもよりますが。

●N-BOXの助手席スーパースライド仕様
●タントは運転席もスーパースライドする

〈文=driver@web編集部〉