手塚治虫の「ジャングル大帝」とコラボした三菱軽三輪トラック「レオ」をご存知?【車名の由来Vol.013】

スクーターと変わらない軽便さで、税金面でも有利な軽三輪トラックが流行。密閉式オールスチール製の完全キャビンやシンクロ機構を持つ3速MTを備えたニューモデルが新三菱重工水島製作所で開発された(発売は1959年10月)。

1959年レオ●全長✕全幅✕全高:2830mm✕1280mm✕1520mm エンジン:309cc水平空冷1気筒OHV(12.5ps/2.2kgm) 価格:22万5000円(LT10型・3速MT)

車名のレオ(LEO)は、英語で「獅子座」を意味する。獅子座は、春の大星座で、ギリシャ神話に登場するネメアの荒獅子の姿を描いている。その姿は多くの人の心にあこがれと畏敬の念を抱かせることから星座にちなんで命名された。

また、「獅子座」を意味するレオは「童話・寓話などに出てくるライオンの名」としても親しまれている名称であり、語源はラテン語で「ライオン」を意味する言葉にある。当時、社内募集によって決められた名前だった。手塚治虫の人気漫画「ジャングル大帝」の主人公「レオ」からヒントを得て、小さいながらもたくましい“ライオンの子供”にあやかって、三輪トラックとしての小まわりのよさ、高性能のイメージをもって名付けられている。

当時のカタログや宣伝にはマンガのキャラクター「三菱レオちゃん」が登場する。ジャングル大帝のレオと似ており(そのまま!?)、とても愛らしい。これは名称とともに虫プロとタイアップで展開したからである。お店のペットとして、正式には「三菱3輪ペット・レオ」の名前が与えられていた。マンガのキャラクターとタイアップした名前は後にも先にもこのクルマだけではないだろうか?

〈吉川雅幸著『車名博物館PART1』(八重洲出版)より〉